農業ログ-日本農業の可能性を模索するブログ-

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島民の50年来の願い「大島架橋(鶴亀大橋)」架設に密着

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こんにちは。


今回は私の地元である気仙沼市の出来事について語っていきます。


テーマの通り、本日2017年3月29日は、気仙沼市三ノ浜地区と気仙沼市大島磯草地区の間に橋が渡された日。


今日は、島民が長年待ち望んでいた橋の架設に連れ添い、俺も朝5時から見守っていたので、その架設の過程や周りの方々が話していた小噺などを書いていきます。


※情報の不足分は後日追記していきます。


見晴らしの良い「まこしば」への道程


祖父は大島に長年住んでいるので地理が詳しい。せっかくだから見晴らしの良いところから架設を見よう、となり馬越場(まこしば)から見る事に。


その「まこしば」への道程だが、山を歩く。


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そして橋を渡る。


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これは、通常道が架設に伴い閉鎖されたため。地元の人しかまず分からない道に違いない。


ちなみに馬越場(まこしば)とは、漢字の通り、内陸から船をつけて馬を越して来た場所だから、まこしば、というらしい。


それはさておき、歩いて行くと…


朝5時の様子

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見晴らしの良い海が見える。


両岸に橋の桁が見えるが、ここに橋を架けていくという訳である。


流石に5時に来ている人は、まばら。

毎日新聞記者さん、栃木から気仙沼に移住したという篠崎さん、島民が7.8人、とおよそ10名程。


ちなみに篠崎さんは、夜行フェリーで前日イン、そこから車中泊をして朝3時から馬越場に来ていたというツワモノ。


朝6時の様子

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ようやく橋がクレーンに持ち上げられる。


橋の中央径間は297m、重さは272tにも及ぶ。


そしてその橋が3000t級のクレーンに吊られて、馬越場の方へ運ばれてくる。


寒いので小屋で待機


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風が吹いていたからだろうか?橋の吊り上げに時間がかかった結果、架設工事は予定より1時間遅れ。思ったよりも橋が近づいて来ない。


このままでは予定より大幅に遅れてて長期戦になる…と見越したので、我々は、親戚の漁師さんから小屋を借りて待機。


温まるために薪ストーブに木をくべる必要があるが、木は無数にあるため問題無し。


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無くなったら各自が調達してくるセルフサービスで暖を取らせて頂く。久さん、ありがとう。


朝6時半の様子

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ほぼ変化なし。


工事の進捗に変化はないですが、人は少しずつ集まり出してきました。


そして待つ事15分。


朝6時45分頃の様子f:id:k-oyama19950314:20170329171349j:plain


吊り上げられてからは、順調そのものでした。272トンもの橋が、ぐんぐん近づいてくる様は圧巻でした。


朝7時頃の様子

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吊り上げに続いて、橋桁まで着いてからも架設が難航する。


ここからが長かった。

小屋で待つ事1時間。


朝8時頃の様子

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おぉぉ!おぉぉぉぉぉぁぁぁ!


もうすぐで架設終了ですね!

待つ事3時間。ようやく終わりが見えて来ました。


そして、橋が大方完成したこの頃には「まぁもう大体見たから満足」と言って帰る人も出て来ます。


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そして報道側にも変化があり、飛行機やドローンなどが飛び交って空中がなにやら騒がしくなったのもこの時間帯です。


さらに待つ事30分


朝8時半頃の様子

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橋梁が橋桁に近づきもう完成間近。


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接合部分をアップにしてもこの通り。


ただ無情にも、祖父の疲労が限界だったようで、「どれ、もう行くべし。」この祖父の一声で我々は撤退することを決意したのです。


結局俺は橋梁がかかった瞬間は見れなかったですが、聞くところによると13時半ころに橋梁架けの作業やら、ボルト締め、クレーンのワイヤー撤去などの諸々の作業が終わったようです。


帰りの船から完成した橋をパシャり。


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無事完成してました。ほっと一安心。


今回伝えたかった事


今回伝えたかったのは、①大島架け橋出来ておめでとうということと、②架け橋できたら皆んな大島行ってみてね!って事です。


①については

大島の念願とも言える架け橋がようやく架かったので、心から祝福しています。


1960年代からずっと島民が求めてた橋が今回架かった訳ですからね。

苦節50年の辛抱だっただけに喜びもひとしおでしょう。


これまで、買物(スーパーはあるが、洋服屋や家電量販店などは一切無い)も病院通いも、もっと言えば高校への通学や会社への通勤までも「船」が無いと何も出来なかった大島だが、その不便がようやく解消されそうです。


俺も1時間に一本の船に頼ることなく、市内と島内を自由に行き来できるようになって本当に嬉しいです。


②については

大島良いところなので是非来てください。


休暇村などの民宿で、美味しい海鮮料理を食べながらゆっくりする事ができるし、アクティブな方は海釣りやサイクリングも出来るのでおすすめです。


橋の開通は平成30年ですが、開通したら1回遊びに来てみてくださいね!